心のデフレ
五木先生のお話の続き。日本ではここ数年、自殺者が3万人を超えていて、この数字はあのベトナム戦争13年間の戦死者6万人と比較しても2年で上回っている事実をどうとらえるべきかを語られていました。あまりにも人の心、魂の尊厳さを失い、経済面の欲望だけに人は無機質に突き進む今の時代を「心のデフレ」と表現しています。だからどうすれば「今を生きる」ことができるのか。それはその心を鬱にするいわば「暗」の部分をしっかりと見つめること。これは柳の枝が思い雪を積もらせながらあるときにサッと雪が落ちて元に戻ること、硬い枝は折れてしまうこと。つまり雪の重さを受け止めることで元に戻り自分を取り戻せるのです。
すこし新年の話には暗い感じもしますが戦後の日本が復興できたのも敗戦という暗をしっかりと見つめひたむきに前に進んできたからでしょう。この「経済不況」という暗の時代も決して甘いものではありませんが柳のような柔軟性も必要なのです。
OKADA
2011年1月21日(金) PM3:10
2011年1月21日(金) PM3:10